四万の教材
一年間で4万円
何の数字だろう。単行本の購入費?それとも釣り道具の費用?全然違う。
これは僕が2020年に使った出会い系(マッチングアプリ)の合計した月額費用である。
どんだけ使っているんだ、なんて思うかもしれないが、当時の僕は彼女に飢えていた。
周りが作り始め、いないのは自分だけ。それに対して、仲間外れというか自分には魅力がないのじゃないか?なんて焦り、こんな自分を愛してくれる人躍を探すため、半ばやけになって課金し始めた。
そして実際に出会ったのか?彼女できたのか?
答えはNO
会う人はいた。けど、ほとんど勧誘だった。
そして彼女はできなかった。当たり前だ、会ってもいないんだから。
何度やっても会う事はなかった。自分なりに頑張ってやり取りを続けよう、会話しようと考えていてもダメだった。途中からやる気がなくなり、面倒臭くなってきたのだ。
一種の賢者タイムに近い感じだろう。燃え盛っていた炎が一瞬で鎮火し、やり取りがバカらしく思えてくる。
そんな事が続いて今は彼女、作らなくていいんじゃないか?なんて考え出した。よく考えたら、不器用な自分が趣味と恋愛を両立するのは難しく思うし、何しろ趣味の時間に影響が出るようなら、多分、相手に怒鳴り散らしていたと思う。
だから僕は趣味<彼女を選んだ。
それからは、少し肩の重みが取れたと思う。けど、ふとした時に彼女が欲しくなる時もある。買い物の時とか、観光地に行った時とか。
だけど今は作らない。
趣味も満足してある程度、余裕が出てきたら、また再開しようと思っている。